fsQCA
世の中には、fsQCAというのもがあるらしいので、その内容を理解して、解説を書いてもらいたいという依頼を受けた。少し勉強して、初歩的な理解が出来たので、解説を書くことにした。
- 始めに、QCAの解説本で事使われている、戦間期のヨーロッパにおけるデモクラシの維持の関するデータを使って、一般に使われてる、数値分析(重回帰や因子分析等、分散共分散行列や相関行列等の線形代数的演算による分析)を行い。数値分析の有効性と適応範囲および限界を示す。(この内容はII章にあたるが、、QCAの目的や意義を理解するために加えた章であり。QCAのやり方を知ることが目的であれば、ここを読まずにIII以降をまず読んで、それから、II章を読んでも良い。)
- 次に、社会学の分野で使われているQCA(Qualitative comparative Analysis)の、二値的な論理の組み立てを、集合論的に整理し、ブール演算と真理表によって、可視化する(csQCA)。事例として、Lipsetの説(近代化⇒民主主義)を検証する。
- 最後に、集合論的な議論に、ファジー演算をもちこみ、consistency(一貫性?適合性?)の数量的比較法を可能にする、fsQCAを紹介する。
目次
I.序章
I-1. 経緯と内容
I-2. 何故、fsQCAなのか
II. 数量的解析の試行
II-1 材料
II-2 総当たり相関解析
II-3. 距離行列とデータの空間的位置関係(MDS)
II-4. 主成分分析
II.5. 回帰分析
II.6. 因子分析
II.7. 数値的解析結果の整理
III.二値的論理(集合論)とcsQCAの試行
III-1. 本章の内容
III-2. 集合論とブール演算・真理表
III-3. 真理表の使い方
III-4. Lipsetの学説の検証を題材としたcsQCAの試行
IV.fsQCAの考え方とやり方
IV-1.本章の内容
IV-2-1. Fuzzy operationとメンバーシップ関数
IV-2-2. Fuzzy setにおける十分条件と一貫性(consistency)
IV-3. fsQCAの試行。
IV-3-1. 戦間期のヨーロッパの分析
IV-3-2. Lipsetの学説の検証
IV-4. fsQCAの総括と蛇足(全く関係のない感想文
V.メンバーシップ関数に関する考察
V-1.残された課題
V-2-1. シンメトリックな確率分布(正規分布)を使ったメンバーシップ値
V-2-2. fsQCAの総括
用語 簡単化・単純化、キャリブレーション、整合度・一貫性、被覆度
試料
R script record 入力 interwar6 Interwar2 Interwar Interwar3 interwar5 Interwar4